あがまちインタビュー(2)

県外から訪れた大学生2人が、阿賀町とそこに住む人の魅力を探ろうと、黎明学舎のスタッフと町に住む方にインタビューする企画。全4回でお届けしています。


第2回目は、黎明学舎スタッフの及川さん。

高校魅力化プロジェクトに関わる仕事がしたくて、阿賀町にやってきて一年。どんな想いで日々生徒と関わっているのか、たくさん話を伺いました。

ー地域おこし協力隊としてこの町に来たきっかけは?

高校魅力化プロジェクトっていう仕事がしたくて。当時募集していた3ヶ所に応募してみたら、阿賀町からすごいスピードで来てくださいって言われて。(笑)すぐ内定が出て、飛んできました。


ー阿賀町に一年住んでみてどうですか?

大変なのかな、と思ってきてみたら予想していなかったいいことの方が多い。夜8時にお店が閉まったところで、別に不便もないし。今はオンラインで誰とでも話せるし、ここでは美味しいものが食べれるし、素敵な場所もたくさんある。阿賀町のいいところは、「町を変えたい」とか「こういう町にしていきたい」っていう大人が多いところだと思います。働くという視点からも、自分の強みを理解した上で仕事を振ってくれるので、自分の専門性を活かしながら働ける。黎明学舎を超えて、町の大人たちもプランやアイディアを持ち寄ってくれるので、意見を言ったり一緒に考えたりもできます。動きやすさは町全体から感じるかな。


ー関わる余白を残してくれるのですね。実際に阿賀町の高校生と接してどう感じますか。

歯がゆい思いをすることも多いです。でも、特別ここの生徒だからという訳ではなく、高校生は上下左右に花火のような広がりがあると思います。どこに向かっているかも違うし。人と関わるのが苦手だった生徒が、話す場を提供したらどんどん人と会うようにになったり。もともと根が優しくて。一方からだけではなく、ちょっとだけ見方を変えてあげると素敵な生徒が多い。高校生に大切なのは、巻き込まれる力だと思います。やってみる?って誘われた時に、やってみようって巻き込まれてみること。「これがやりたい」って高校生の時からはっきり見つけてる生徒って少ないと思うんです。小中校生の時にとてつもない原体験がない限り。あと、自分の軸でやるかやらないか決められる生徒も伸びると思います。


ー他に、普段接している高校生にこうなってほしいという思いはありますか。

自分の考え、自分の思い、自分の軸で選択する力だけはつけてほしいと思っています。あと基本的には、気合いと根性で解決しない。「めちゃくちゃ頑張ります」「とりあえず精一杯やります」では、人はいつか行動をやめてしまう。そもそも何をやればいいのか、どこに向かえばいのか、そこが明らかになってないと。継続するためには、自分の中でしっかり腹落ちして、自分なりのやり方でやることこそが大切だと思うから。それを仕組み化することですね。その力さえつけることができれば、偏差値関係なく、どんどん伸びていくと思う。


ー及川さんがこの町でやりたいことを教えてください。

外の視野を広げる場を提供したい。資源が豊富な阿賀町での学びを生かした後に、どんな風にそれを生かしていくかが大切だと思います。生徒のスキルが十分に活かせる場所を一緒に探っていきたい。それを繋いだり、必要だったらここの町から出ていくことも選択肢にしてあげたい。そのために、オンラインで対話の機会を作ったりしています。大学生と交流する場も。今後は海外や、旅に関するイベント、阿賀町に人を呼んで合宿などもできると思います。遊んでるんだけど、学びにつながる仕組みを作りたい。

ーそういう場を作っていきたいという思いは、及川さんのこれまでの経験が関係していますか?

ある一人の高校生と話をしていたときに、その生徒の表情がすごく良くなった瞬間に立ち会えたことがあって。夢があったけど、親や周りの人には無理だと言われていて。でも話してるうちに、目がキラキラし出して。これをずっと見ていられる仕事があったら、自分は一生幸せに過ごせるのではないかと思いました。自分の中で可能性を見出す時や、頑張っている姿を横で見ていたいと思って、高校生と関わる仕事をしています。そこから社会的な課題などが交わってプロジェクトとかになっていくけれど、その根本としてあるのはただただ自分がその瞬間を見たいだけなんだよね。


ー最後に学生にどんな3年間を過ごしてほしいですか。

3年間とにかく楽しんでほしいです。さっき話した力をつけながら。遊ぶように学ぶこと。綺麗な景色や美味しい食べ物に加えて、阿賀町には高校生に対してきちんと向き合ってくれる人がいる。「個別最適化」ができるところだと思います。一人一人の思いに寄り添って未来を描いていける場所。それがどんな願いであったとしても。阿賀町には協力してくれる大人が多いし、その生徒が必要な資源や人をつなげることができる場所だと感じます。


~~~ここまでインタビュー



生徒に向き合ってくれる多種多様な大人が周りにいる環境で、これからどんな化学変化が起きていくのか。たくさん実験ができる場所で、何に巻き込まれて、何を巻き込んでいくのでしょうか。黎明学舎のスタッフの方達は、一人一人個性が違って、でもそれがゲノムのように交わり、動めき、一つの生命体のように形をどんどん変えていく気がします。(和音)

阿賀黎明高校 高校魅力化プロジェクト

新潟県初の試みとして、平成28年に発足した高校魅力化プロジェクト。 阿賀黎明高校で学ぶ生徒のために阿賀町が支援し運営する公営塾「黎明学舎」に加え、令和3年度から教育留学生の受け入れを開始。

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